そのストーカー行為、お断りいたします!
 下級精霊は、ぽやっとした光を発光していて、生活に必要な簡単な生活魔法を使用出来るようになる。

 中級精霊は、光では無く姿を持ってはいるがそれはとても小さく、人間の手のひらに収まる位で姿は様々だ。生活魔法と、少しだけ攻撃魔法を使用する事が出来る。

 中級以上の上位精霊は、人型の精霊で貴族であってもめったに上級精霊の祝福を受ける事は無い。

 上級精霊は人の言葉を理解し、人の言葉を喋る事が出来、意思疎通が可能だ。

 上級精霊の祝福を得た人間は強力な攻撃魔法を使用する事が出来、国内では数人しか契約を結べている人間は居ない。
 そして、上級精霊の更にその上。

 最上級の精霊も居る。

 最上級精霊は、人型を取るのは同じで意思疎通も可能。だが、使用出来る魔法の種類と強さが段違いである。
 最上級精霊の祝福を得た人間は、一国の軍事力を持つのと同等であり、また精霊自身も戦闘に参加する事が出来る。
 驚く事に、最上級精霊の祝福を受けた人間がこの国にたった一人だけ存在している。

 そのような人間が居る時代にリズリットも生きていると言うのに、祝福を受けやすい時代だ、と噂されていると言うのに、何故かリズリットは今現在まで精霊の祝福を受けた事が無い。

 精霊さえ目を背ける程の残念な人間だ、と周囲に笑われ、蔑まれ、リズリットは悲しさや羞恥心にどんどんと縮こまってしまい、俯くのが癖になってしまった。


「──リズリット! こんな所に居たのか?」
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