雨の日のソフトクリーム
 そんなわけで盛り上がったまま昼休みになりました。 そろそろお弁当が来るはず、、、なんだけど。
「来ないなあ。 どうしたんだろう?」 竹下さんも心配そう。
 この部屋、2階だから1階にまで何度も下りて確認しますが車さえ来ません。 「どうしたんだろう?」
不思議に思って食配センターに確認の電話を、、、。 「いやあ予約は受けてませんけど、、、。」
その返事に焦った竹下さんは財布を持って近くのコンビニへ飛んで行きました。 やらかしちゃったあ。
 実は彼女、面接の次の日にもやらかしてくれたんです。 笑ってしまった。
その日、竹下さんは我が家に受給者証の確認に訪れる予定でした。 ところが、、、。
 「すいませーーーん。 今日行けなくなっちゃいました。」 妻と話している時にそう言ったんです。
「実は車のバッテリーが上がってしまって動けないんですよ。 他の車を探したんですけどみんな出払ってて夕方まで帰ってこないんです。」 「ドジだなあ。」
妻も爆笑するほどやらかしてくれた竹下さんはコンビニから8人分の弁当を買って帰ってきました。 大変でしたねえ。
 真面目一本でやるよりはこのほうが好きかもなあ。 ぼくはそう思った。
竹下さんはいつもスーツを着込んでくるんです。 どんな寒い日でもそうなんです。
 朝、ぼくは近くまでバスで行きます。 バス停では誰かが待っていてくれます。
竹下さんが居るとなんか得した気分になりますね。 でもでもいつも「寒い。 寒い。」って言うんです。
 「上に何か重ねればいいっしょ?」 いつもそう言うんだけど「スーツだから、、、。」って言って渋るんですよねえ。
「かっこ付けるなって。 寒いんでしょう?」 だからって暖めてやるわけにもいきません。
 あーだこうだって言い合いながら賑やかに作業所に入るわけです。 森谷さんはぼくらを恋人を迎えるような眼で出迎えてくれます。
うーーん、微妙な感じかな。

 夕方は夕方で近くのバス停まで送ってもらいます。 バスを下りたら妻か娘が迎えに来てくれてます。
その道中も誰かと話しながら歩くわけです。 みんな仲がいいんだよなあ。
長岡君は格好の虐められキャラ。 いつもいつも誰かにやられてワーワーキャーキャー言ってます。
 吉原さんはいつもいつもパソコンとお喋りをしてます。 変人。
沼井さんはこれまた賑やかな人でひょっこり現れるドロンジョ様みたい。 「そこまで体格良くないよ。」って笑ってます。
 そんな作業所で残りの半年を過ごすわけ。 仕事は見付かるのかなあ?


< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

私 ホームヘルパーです。

総文字数/264,708

恋愛(オフィスラブ)85ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
 考えてみるとホームヘルパーは勇気と根性が試される仕事。 赤の他人の家で家事全般を任される。  相手は親戚でも友人でも知人でも知り合いでもない。 真っ赤な他人の世話をするホームヘルパーとは覚悟が無ければ出来ない仕事。 何も知らない他人と向き合う危険も伴う仕事。 それにどうやって体当たりで挑むのか?
浅黄色の恋物語

総文字数/123,631

恋愛(純愛)127ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
 高齢になると恋に憶病になる。 そしておっくうになる。 それでいいんだろうか?  人って一人では生きられない寂しがりな生き物。  どんなに強がっていたって心の何処かに寂しさを漂わせているもの。 そんな二人が出会ってしまったら、、、。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop