うちの生徒会長は今日も読めない
元気がないなんてことは、自分でも嫌というほどわかっている。
少しでも油断すれば、電話越しの会長の声が蘇ってくるのだ。
『なあミチル……別れるか』
『無理やり付き合わせるような真似して悪かったな』
『生徒会も明日から来なくていい』
突き放すような声ではない。むしろ、優しく甘やかな声だった。
聞いた瞬間、頭が真っ白になった。
通話は一方的に切られ、わたしは一人その場で立ち尽くすしかできなかった。
何故。どうして突然。
わたしが無自覚のうちに何か会長の気に障るようなことを言ってしまったのか。
わたしのことを、嫌いになってしまったのか。
考えても考えても一向に答えは出なくて。
かといって、こちらから連絡を取ってその理由を聞き出すなんて勇気もない。
だからこうして、ざわつく気持ちを誤魔化すように勉強に励むことしかできないのだ。
端的に言ってしまえば現実逃避中。
「……先生じゃあ頼りないかもしれないけれど、何か悩み事があるなら言ってみても良いんだよ」