うちの生徒会長は今日も読めない
「金が無いって言うんなら、それなりの対応をしてもらわねえとな?」
男はそう言って、にやにやしながらわたしの手を掴んだ。
怖い。どうしよう。
思わずギュッと目を瞑った、そのときだった。
「おいおい、そんぐらいにしときなよ、お兄さん」
誰かが、わたしの手を掴んでいた男の手を捻り上げた。
赤っぽい色の髪を後ろで束ね、目には色が薄めのサングラス。
端正な顔半分に彫られた、絡まる茨のような模様のタトゥー。
細身な身体からは想像できないくらい力は強いらしい。
「ああ? 何だテメー」
「あれ? お兄さん俺の顔知らなかった?」
「……? あっ」
腕を捻り上げられたままの男は、彼の顔を見て恐怖の色を浮かべる。