うちの生徒会長は今日も読めない
アキラさんは時々ミルクティーを飲みながら、静かにわたしの話を聞いていた。
そして一通り話し終えると、大きく息をつく。
「へえ。イマイチ信じらんねぇな、敬人がキミのこと手放したなんて。……ああごめん、タバコ吸っていい?」
「あ、はい」
わたしがうなずいたのを確認して、アキラさんは胸ポケットから黒い箱のようなものを取り出す。
身近な大人に喫煙者がいないからはっきりとは言えないけれど、どうもわたしがイメージするタバコとは形状が違う気がする。
「加熱式タバコってやつ」
アキラさんはわたしの視線を受けて言う。
「ちょっと火がダメなんだ、俺」
「そうなんですか?」
「5年前までは大丈夫だったんだけどね。そんならタバコ自体やめろよって話だけど、こればっかりは中毒になっちゃってるからね。ロクな物じゃないから、ミチルちゃんは大人になっても手を出さない方がいいよ」