うちの生徒会長は今日も読めない




言われずとも手を出す予定はない。

アキラさんは白い煙(火を使ってないならこれも煙ではないのかもしれない)を吐き出しながら、過去を懐かしむように目を細めた。




「敬人と俺のことを知りたい、ね。いいよ。俺が知ってることなら全部教えてあげる。うーん何から話すかねぇ」





話す内容をまとめているのか、しばらく口を閉ざした。


やがて、「俺は敬人に出会ったのは7年前のことなんだけど……」と話し始めた。











その少年と出会ったのは、三上(みかみ)秋螺(あきら)が22歳のときだった。


当時、杏神街にあるホストクラブで働いていた秋螺は、ひょんなことから同じ街で同じような仕事をしていた愛美(まなみ)という名前6つほど年上の女性と親しくなった。


幼い頃に母親を亡くし、唯一の肉親である父親からもロクな愛情を受けずに育った秋螺は、昔から年上の女性に弱い。

何度か逢瀬を重ねたある夜、彼女は自分に10歳の息子がいると話した。






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