悪魔的生徒会長が妙に甘いのですが、これはどういうことでしょう??
「社会科準備室。……つーかさ、昨日まであんなに自堕落な生活送ってたのに、今日になった瞬間突然真面目に学校来て勉強して課題して掃除もしてけなんて鬼だよな。たまには息抜きしないとな」
「お前は毎日の生活が丸々息抜きじゃねえか。ま、良いけど。ほら、ちょうど駅前のファミレスのクーポン持ってんだ」
「最高かよ。早く行こーぜ」
……わあビックリ。
気持ち良いぐらいとんとん拍子で掃除をサボることが決まったぞ。
まあ、夏休み中の自堕落な生活と再開した学校生活とのギャップに苦しむ気持ちはとても共感できる。
それに新学期初日は始業式が終われば変則スケジュールだから、「掃除の時間があるのなんて知りませんでした」が通用してしまうのだろう。
実際、彼らの他にも掃除の時間があることを知らなかったことにして帰ろうとしている人がちらほら見受けられる。
しかしながら、だ。
わたしにはそれが見過ごせない理由があった。