恋愛未経験な恋愛小説家の私を、何故か担当さんが溺愛してきます!?



「う……どうしよう……もう無理だ……」

 しかし数日後。
 意気揚々と始めた執筆であったが、私はまた躓いてしまった。

「デートのレパートリーが……尽きた……」

 私はこてんと机に突っ伏しながら、白目を剥く。
 恋愛小説も早数冊目。これだけ書いていたら、さすがに妄想力豊かな私もデートのネタが尽きる。

「世間の男女よ、どこにデートに行っているんだい……?」

 私はパソコンの検索画面に、「デート どこ行く」と入力して検索する。
 おすすめデートプラン10選やら、カップルにおすすめのデートスポットランキングやら手当たり次第に記事を見ていくが、なんだかどれもしっくりこない。
 なにももちろん特別なところに行く必要なんてないけれど、デートに行ってどんな気持ちになるのか、恋愛未経験の私のレパートリーは少なすぎた。

 因みに今回の小説はざっくりまとめるとこんなお話だ。

 恋愛小説家のヒロインは、実は初心で恋愛未経験のピュアピュア女子。そんなヒロインの担当としてやってきたのが、実は隠れ御曹司のイケメン担当編集ヒーローだった。ヒーローは小説のネタ集めと題して、ヒロインを彼女のように扱っていく。ヒロインはそんなヒーローに少しずつ惹かれ始めていき……。という展開である。

 私と通ずるものがあるから、書きやすいと思ったんだけど……。

「私、デートしたことないもんな……」

 うん、と深く頷いてしまう。

「そうだ!氷上さんに相談してみようか!」

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