溺愛しないで、お隣さん
エレベーターで5階まであがり、自分の部屋である502号室のドアまでなんとかたどり着く。



良かった、一人で帰ってこられた。



少しだけ安心してから鍵を取り出す。



…はずだった。



「え?あれ?どこやったっけ」



リュックの1番小さなポケットに入れたはずの鍵がないことに気づく。



絶対ここにいれたんだけどな。



最初のうちはどこかにあると思っていたけれど10分ほど探してもない。



「鍵…なくした」



こんな不幸な女子高生なかなかいない。



何をしても上手くいかないこの状況にさらに涙が出る。



「うぅぅぅ…」



今までで1番な大きな声で嗚咽する。



なんで、なんで、こんなに上手くいかないの?



失恋はして、鍵はなくて。



神様、私なんか悪いことしましたか?



涙は止まることなく溢れ続ける。



家の前で泣きわめく女子高生、私くらいかもしれない。
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