転生小説家の華麗なる円満離婚計画
「じゃあ、ヘンリック様は合格ってことでいいのね?」
「及第点ですわね。
私はアリだと思いますわ」
「お嬢はしたいことをすればいい。
いざとなったら、俺がお嬢とマリーを連れて逃げればいいんだからな」
エルヴィンもこんなことを言っているが、ダメだと思うなら断固反対するはずなので、つまりはマリアンネと同じ及第点をヘンリックにつけたということだ。
この二人が反対するなら、私はヘンリックとの契約結婚を諦めるつもりだった。
それくらい、私は二人のことを信頼し、大切に思っている。
「では、契約結婚の条件を決めなくてはね。
二人とも、遠慮なく意見を出してちょうだい」
私たちはお茶を飲みながら、真剣に議論を続けた。