贅沢悪女と断罪された私がドレスを脱ぎ捨てた結果。
僕が常にシェリルをもてなす姿を見ているからか、令嬢たちは僕が女性ファーストだと勘違いしている節がある。僕が大事なのはシェリルだけで、本来は冷たい人間だ。
「オギャー! オギャー」
何処から連れてきたか分からぬ赤子に目を移す。
「補佐官、この子は血縁検査が済むまで保留だ。目障りだから隔離しておけ」
補佐官が頭を下げ、赤子をカロリーヌから引き剥がし連れて行く。
「オスカー王太子殿下、私のダミエ家はエレーヌ王妃殿下のご実家の遠戚ですよ」
「お前は馬鹿か? そんなものは何の免罪符にもならない。ダミエ男爵家は当然取り潰しだ」
カロリーヌは恐怖で震えている。これだけ大胆な詐欺に加担したのに、お咎めがないと勘違いしたのはフレデリックにうまく唆されたからだろう。
国宝のティアラの警備が解かれ、僕の周りに近衛騎士たちが集まってきた。
扉の前で待機している侍従はソワソワしている。披露宴の開始時間がとっくに過ぎているからだ。
「オギャー! オギャー」
何処から連れてきたか分からぬ赤子に目を移す。
「補佐官、この子は血縁検査が済むまで保留だ。目障りだから隔離しておけ」
補佐官が頭を下げ、赤子をカロリーヌから引き剥がし連れて行く。
「オスカー王太子殿下、私のダミエ家はエレーヌ王妃殿下のご実家の遠戚ですよ」
「お前は馬鹿か? そんなものは何の免罪符にもならない。ダミエ男爵家は当然取り潰しだ」
カロリーヌは恐怖で震えている。これだけ大胆な詐欺に加担したのに、お咎めがないと勘違いしたのはフレデリックにうまく唆されたからだろう。
国宝のティアラの警備が解かれ、僕の周りに近衛騎士たちが集まってきた。
扉の前で待機している侍従はソワソワしている。披露宴の開始時間がとっくに過ぎているからだ。