贅沢悪女と断罪された私がドレスを脱ぎ捨てた結果。
バロン帝国に到着したら、周辺貴族の反対があり「妃にするのは難しい」と私に告げる。
自分に乙女を捧げ、惚れ込ませた私に「情婦でも構わないから側にいたい」と言わせるまでが彼の筋書きだろう。
───残念ね。アベラルド王国も私も貴方のものにはならないわよ。フレデリック!
「フレデリック、貴方の妃になるなんてお断りだわ」
私の言葉が余程信じられないのか、フレデリックは口をポカンと開けて固まっている。
(ふふっ、その間抜け面が見たかったのよ)
「シェリル? ゆくゆくは世界一裕福なバロン帝国の皇后になれるんだよ」
目を瞬く彼の目元に手を翳す。
「あら? 沢山、エメラルドが採れたわ」
「シェリルふざけないで。真剣な話をしてるんだ」
わざわざ彼の好きなおふざけに付き合ってあげたのに、怒りの感情を向けられるなんて理不尽だ。
「私はいつだって真剣よ」
私はフレデリックの瞳を真っ直ぐに見つめて、これからの指示を出す事にした。
「まずは、アベラルド王宮に戻りましょう。それから、大魔法使い様を『通信魔法』で呼んで、『移動魔法』でならば直ぐにこちらまで飛んで来られるでしょう?」
自分に乙女を捧げ、惚れ込ませた私に「情婦でも構わないから側にいたい」と言わせるまでが彼の筋書きだろう。
───残念ね。アベラルド王国も私も貴方のものにはならないわよ。フレデリック!
「フレデリック、貴方の妃になるなんてお断りだわ」
私の言葉が余程信じられないのか、フレデリックは口をポカンと開けて固まっている。
(ふふっ、その間抜け面が見たかったのよ)
「シェリル? ゆくゆくは世界一裕福なバロン帝国の皇后になれるんだよ」
目を瞬く彼の目元に手を翳す。
「あら? 沢山、エメラルドが採れたわ」
「シェリルふざけないで。真剣な話をしてるんだ」
わざわざ彼の好きなおふざけに付き合ってあげたのに、怒りの感情を向けられるなんて理不尽だ。
「私はいつだって真剣よ」
私はフレデリックの瞳を真っ直ぐに見つめて、これからの指示を出す事にした。
「まずは、アベラルド王宮に戻りましょう。それから、大魔法使い様を『通信魔法』で呼んで、『移動魔法』でならば直ぐにこちらまで飛んで来られるでしょう?」