贅沢悪女と断罪された私がドレスを脱ぎ捨てた結果。
僕は彼女の十五歳の誕生日と共に解禁された口付けをした。彼女の口内は甘くミルクのような味がする。ピュアな彼女を表現するような甘い赤子のような味に僕は夢中になった。
「オスカー王太子殿下、嫁入り前なので少し控えて頂けると助かります」
突如、現実に引き戻してきた彼女の父親ディオン・ヘッドリー侯爵の声。あまり人気のない王宮の庭だから気を抜いていたが、今日は彼の出勤日だったらしい。
「お父様、お疲れ様!」
僕とのキスの余韻を忘れたように父親に抱きつく彼女。少し勝ち誇った顔をするディオン・ヘッドリー侯爵。シェリルは十五歳にして身内や王族までも惑わす魔性の女だった。
甘く夢のような日々は突如として終わる。シェリルが急に髪を男みたいに短く切って、領地に赴くと言い出した。ふわふわしていた砂糖菓子のような彼女の表情は凛としたものに変わっていた。
彼女は国宝になってもおかしくないようなダイヤモンドの雫を集めたような銀髪をオークションで売り飛ばした。その事実を知り慌てて購入した彼女の髪を使ったウィッグだけを残し、彼女はどんどん遠い存在になっていった。
「オスカー王太子殿下、嫁入り前なので少し控えて頂けると助かります」
突如、現実に引き戻してきた彼女の父親ディオン・ヘッドリー侯爵の声。あまり人気のない王宮の庭だから気を抜いていたが、今日は彼の出勤日だったらしい。
「お父様、お疲れ様!」
僕とのキスの余韻を忘れたように父親に抱きつく彼女。少し勝ち誇った顔をするディオン・ヘッドリー侯爵。シェリルは十五歳にして身内や王族までも惑わす魔性の女だった。
甘く夢のような日々は突如として終わる。シェリルが急に髪を男みたいに短く切って、領地に赴くと言い出した。ふわふわしていた砂糖菓子のような彼女の表情は凛としたものに変わっていた。
彼女は国宝になってもおかしくないようなダイヤモンドの雫を集めたような銀髪をオークションで売り飛ばした。その事実を知り慌てて購入した彼女の髪を使ったウィッグだけを残し、彼女はどんどん遠い存在になっていった。