贅沢悪女と断罪された私がドレスを脱ぎ捨てた結果。
僕の前でクルリと舞う彼女が風の妖精のようで可愛い。キラキラと光る長い銀髪がふわふわと舞っている。

「オスカーがくれた、このピンクルビーのイヤリングに似合うドレスをお父様が買ってくれたの」

「そのイヤリングはピンクルビーじゃなくて、ピンクサファイアだ」
シェリルは自分が見間違ったことに恥ずかしくて俯いた。宝石を間違うことは本物を知らないと言うことで恥である。彼女は常日頃から僕の妻になる王子妃として相応しいように妃教育だけでなく、あらゆる知識を身につけるのに積極的だった。頑張り屋でいじらしい彼女を僕だけが知っている。

「ピンクサファイアの石言葉は『可愛らしい』よね。オスカーは私の事、可愛いと思ってくれている?」

上目遣いで尋ねてくる彼女に堪らない気持ちになった。彼女は歳の割には豊満で色っぽく大人びてみられる。でも、僕にとって彼女は世界一可愛い存在だ。

「当然だよ。僕にとってシェリルは世界の可愛いを集めた集合体にも勝るとも劣らない存在だ」

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