義務だけの結婚だったのに社長の溺愛が熱すぎて息ができない
落ち込みながらベッドに戻ると、碧斗が眠たげな瞳を開き、そっと腕を伸ばして私を抱き寄せた。

「……どこ行ってたの?」

「……ああ、水を飲みに。」

嘘を混ぜて答えると、碧斗は小さく微笑み、頬にチュッと口づけを落とした。

「ごめんな、構ってやれなくて。」

「えっ……?」

不意の言葉に心臓が跳ねる。

もしかして──私が、夜中に自分で慰めていたことを知っている?

「ねえ、碧斗……」

恐る恐る問いかけると、返ってきたのは規則正しい寝息だけだった。

すでに彼は夢の中に戻ってしまっていたのだ。

抱きしめられているはずなのに、胸の奥はどうしようもなく切ない。

「私、切ないよ……もっと、あなたが欲しいのに……」

頬を押しつけながら、私は小さな声で呟いた。
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