義務だけの結婚だったのに社長の溺愛が熱すぎて息ができない
自分から動くなんて、恥ずかしくてたまらなかった。

けれど、碧斗の目に射抜かれると、体が勝手に反応してしまう。

「……んっ、あぁ……」

息が絡み、肌が触れ合うたびに、体の奥がきしむほど熱くなる。

碧斗の表情が苦しそうに歪み、その目に宿る光が、私をさらに駆り立てた。

「咲菜……もっと……」

その声が低く、喉の奥から零れる。

重なり合う鼓動が一つになり、世界が小さく震えた。

彼の手が腰を掴む。逃がさないように、強く。

触れるたび、波が押し寄せ、体の奥で甘い衝撃が走る。

「……碧斗、もう、だめ……いくぅ……」

「いけ、咲菜。おまえは俺の女だ。」

その一言で、すべてが弾けた。

「いくっ、ああああ!」

視界が滲み、光の粒が散るように、全身がビクンビクンと震える。

呼吸も、声も、思考も、碧斗という熱に溶けていく。

――愛されている。

その確信だけが、胸の奥に残った。
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