義務だけの結婚だったのに社長の溺愛が熱すぎて息ができない
しばらくして目が覚めると、碧斗は社長椅子の上で私を抱きしめていた。

胸の奥から聞こえる鼓動が、まだ速い。

「起きた?」

耳元に、低く温かい声が落ちる。

「咲菜のいく瞬間、初めて見た。」

その言葉に、頬が熱くなった。

恥ずかしくて、碧斗の胸の中に顔を埋める。

「……綺麗だったよ、咲菜。」

その優しい声に、心がとろけるようだった。

碧斗の腕の力が少しだけ強くなる。

この人に包まれている限り、私は幸せだ。

(私は、絶対に愛されている)

そう確信した瞬間、胸の奥が温かく満たされた。

「本当は、もっと抱かれたいの。」

「咲菜……」

「あなたが好きなの。」

静かな社長室に、言葉が溶けていく。

碧斗は何も言わず、私の頬を包み込むようにキスをした。

その唇の温度が、私の全てを肯定してくれているようだった。
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