義務だけの結婚だったのに社長の溺愛が熱すぎて息ができない
「俺、最近思うんだ。咲菜のこと、壊してしまうんじゃないかって。」

その言葉に、胸が熱くなった。

私はゆっくりとキッチンから出て、碧斗の前に立つ。

そして、そのまま彼を抱きしめた。

「大丈夫よ、私なら。」

碧斗に抱かれるのなら、壊されたっていい。

心の底からそう思った。

「愛してるの。碧斗のこと。むしろ――壊すくらいに抱いてほしいの。」

息を詰まらせながら言うと、碧斗の腕がぎゅっと私を包み込む。

「……本当は、もっと咲菜が欲しかった。」

「えっ?」

耳元で響く声が震えている。

まるで長い時間、押し殺してきた感情が滲み出るようだった。

「初めて見た時から、好きだったんだ。」

その一言に、胸が締めつけられた。

碧斗の熱が伝わるたび、心の奥が溶けていく。

この人となら、どんな夜も受け入れられる。

そんな確信が、静かに私を包んだ。
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