見えない君は大切な人
胸の奥がぎゅっとする。
知らないで。知っちゃだめ。そう、悲鳴をあげているようだった。
不意に凪ちゃんの目が私から外れた。
「そう、ま……」
そう言ってはるちゃんは俯いた。
そして今にも消え入りそうな声で言った。
「ごめん。はるちゃん。この先は、言えない。はるちゃん自身が、探して、答えを見つけないと……」
そう言うとおもむろに立ち上がた。
「……蒼真。はるちゃんのこと、よろしく」
ポツリと呟いて空き教室を出ていった。
大きく深呼吸をする。
私は今までどのくらい凪ちゃんを傷つけて来たのだろう。
ふと顔を上げるとそこには一枚の紙がおいてあった。
『遥の記憶をなくしてしまったのは、俺だ。傷つけてごめん』
白石蒼真くん。