私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ
場所を変えてsegretaというバーに来た。


皆の様子を見る感じ初めて来たというわけではなさそう。あたしはというとこんなおしゃれなバーには初めて入るから緊張しちゃってる。


だけど店内にはあたし達しかいなくて、話をするには持ってこいな場所なんだと思う。


「ばれんの早かったなー。あれから半年も経ってねぇじゃねーか」


あたしの前にアイスココアを置きながらましろちゃんに話しかける店主のショウさん。


あたしの名前や姫だということも知っていたこの人。驚いていれば龍二くんが情報屋なんだと教えてくれてのを覚えてる。


いつもの姿に戻ったましろちゃんは舌打ちを零して受け取ったアイスティーを飲んでる。理事長や海斗さんとのやり取りを思い出してこの人とも仲が良いのかななんて思ったり・・・。


「あんた、全部知ってたんですね」


奏くんからそう言われ「おー怖い怖い」とショウさんはカウンターに戻っていった。





「私について知りたいんでしょ?約束通り優里を連れてきたし1つだけ何でも答えてあげる」


「1つだけなのか・・・」


「あら、全部に答えるなんざ言った覚えはないわよ?さぁ、どうする?」


とましろちゃんは言ったけど返事を待ってるのは朔夜くんに対してなだけがする。


あたしたちの、この街のトップである朔夜くんに権利があるんだ。
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