私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ
side,柊 茜


「茜、戻ったよ」


「ちょっと、遅いんだけど!?劇終わっちゃったよ!?ましろねぇも出てて凄かったんだから!」


「なんか代わりに出てたみたいだね。見れなくて残念」


ヘラヘラと笑うおにぃと体育館を後にする。


「どこ行ってたのよ」


「んー?トイレに行った帰りにも面白そうなお店がいっぱいあってついね」


嘘つき。


おにぃがあたしをほっぽいてそんなのに夢中になる訳ないじゃん。どのつくシスコンなんだから。


どうせましろねぇから何か頼まれてたんでしょ?


指摘したところでどうせ教えてくれないんだろうし口にはしないけど。


「はぁ、」


また今回も仲間はずれってことね。





・・・二人にはお世話になってるんだから少しぐらい手伝わせてくれたっていいのに。


「明日友達と出掛けるんだよね?」


「え、うん。そうだけど」


「俺も出掛けるから鍵は忘れないでね?」


「・・・わかった」


おにぃからしたらあたしはいつまでもか弱い妹のままなんだろうな。


・・・もう、あの頃のあたしとは違うのに。


「ねぇ、これだけは聞かせてよ」


「ん?」


「あのチャラ男になんであんな事言ったの」


「あれ、聞こえてた?」


「誤魔化さないで」
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