私は✕✕を知らないⅡ
12章.ノラ
side,琉生
「お庭も大きい・・・!」
隣に座るおねーさんに通された縁側から庭を眺める。
その先にはノエルと遊ぶ優里さんと文さん。そこには龍二さんも混じっててそこだけは少し以外だったりするかも。
でもノエル可愛いもんね。さっきおねーさんに紹介された時は大きくてびっくりしちゃったけど、ふさふさしてて怖くないし。
「びっくりするよねー」
切り分けたスイカを持って僕の隣に座るお兄ちゃん。
もうすぐ8月に入ろうとする今日この頃。
近々手術をする事が決まって、あの日以来体を壊すことも無く過ごしていると1日限定で外出許可が先生から下りた。
それで連れて来てもらったのがお兄ちゃんとおねーさんが住むこのお家。
こんなお家に入ったことなんて無かったからすごく緊張したし、おねーさんは「琉生も住むんだから気楽にね」っ言ってくれたけど実感がまだ湧かないや。
「療養に緑はいいと言うし、木をもう少し植えて池でも作るべきかしら」
真剣な表情のおねーさんにギョッとする。
「す、スケールが違うね」
「なー、お兄ちゃんこれにはまだ慣れないや」
困ったように笑うお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんの笑顔なんてここ数年見てなかったから嬉しくなる。
お見舞いの時に笑う事はあってもどこか疲れてるように見えたから。
「お庭も大きい・・・!」
隣に座るおねーさんに通された縁側から庭を眺める。
その先にはノエルと遊ぶ優里さんと文さん。そこには龍二さんも混じっててそこだけは少し以外だったりするかも。
でもノエル可愛いもんね。さっきおねーさんに紹介された時は大きくてびっくりしちゃったけど、ふさふさしてて怖くないし。
「びっくりするよねー」
切り分けたスイカを持って僕の隣に座るお兄ちゃん。
もうすぐ8月に入ろうとする今日この頃。
近々手術をする事が決まって、あの日以来体を壊すことも無く過ごしていると1日限定で外出許可が先生から下りた。
それで連れて来てもらったのがお兄ちゃんとおねーさんが住むこのお家。
こんなお家に入ったことなんて無かったからすごく緊張したし、おねーさんは「琉生も住むんだから気楽にね」っ言ってくれたけど実感がまだ湧かないや。
「療養に緑はいいと言うし、木をもう少し植えて池でも作るべきかしら」
真剣な表情のおねーさんにギョッとする。
「す、スケールが違うね」
「なー、お兄ちゃんこれにはまだ慣れないや」
困ったように笑うお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんの笑顔なんてここ数年見てなかったから嬉しくなる。
お見舞いの時に笑う事はあってもどこか疲れてるように見えたから。