私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ
琉生に言い聞かせると同時に息を深く吸い呼吸を整える。


「ここはもういいから下の警備にあたって」


「はい」


部下であろう男はこちらに目もくれず屋上を後にする。





先程よりかは琉生の様子も落ち着いたようだがどうする?


鈴原は目覚める気配もないし相手は一人。


なにか隙があれば連れて逃げれる可能性はあるだろうが、それは一般的な話。琉生は先日手術をしたばかりで身体に響くような事は避けるべきだ。


それに下の警備にとコイツは言った。


察するに西の人間が来た道に配置されているのだろう。そちらの人数も分からないのだから今はコイツに従うしかない、か。


「また拾いモノしたんだ?お前達の拾い癖は相変わらずだね」


心底つまらないと言いたげに手に持つナイフを回転させながら遊ぶコイツ。


また琉生の顔色が悪くなってるからやめてほしいんだけど。


「アンタには関係ないことよ」


「関係ない、ねぇ」


何が面白いのかクスクスと笑いながら通知音を響かせる携帯を手に取る。


あの端末は電波妨害の影響を受けていないのか・・・?
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