私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ
血なんてどうでもいいようで、気だるげに視線をナイフへと落とす。


互いに動きを読む二人。見てるこっちも息ができない。





先に動いたのはどちらか、


なんて、あたしには目で追うことはできなくて。





金属音が床に跳ねたと同時に目の前には先程の男の人と同様に腹部を抑え崩れるキョウさんと、




はらり、





ナイフをあてられていた側の髪とリボンが舞い、短くなってしまった髪を靡かせるましろちゃんの姿があった。


短くなってしまった方の毛先を摘まむましろちゃん。


興味はすぐになくなってしまったようで落ちていたナイフを拾い上げキョウさんの元へと歩いて行く。


「駄目、ご主人様を止めなきゃ────っ!?」


ましろちゃんの行動、皐月くんの言葉。それだけで最悪な未来は容易に想像できて血の気が引く。


だからこそ誰よりも駆け付けたい皐月くんの気持ちは理解できた。


理解できなかったのは駆け出そうとする皐月くんを抱きしめるようにして止める一つの影が現れたこと。


「あんたさっきの・・・」


「兄さん!?な、んで、離して!離して!」


さ、皐月くんのお兄さん?ってましろちゃんが拾ったっていう・・・?


言われてみれば綺麗な顔立ちも似てるしメッシュの位置も逆だけど同じだ・・・。


でも赤ってことは西の、それこそ罪人の一人?
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