私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ
たとえこの人も罪人の一人だとして、皐月くんのお兄さんなら同じように危害を加える気はないの?


・・・わからない。この人がどういった立場なのか。


「あんな状況の主の元に行かせられるわけないでしょ」


皐月くんのお兄さんは淡々と言ってみせる。


会ったばかりというのもあるけど、表情がコロコロ変わる皐月くんと違ってこの人は何を考えてるのか分からない。


「兄さんはこのままでいいの!?あの時みたいにご主人様が壊れていいの!?」


「主は俺が皐月を優先する事を許してる」


「~ッそんな話をしてるんじゃない!」


・・・あの時。


脳裏に、さっきの言葉がよぎる。


『こいつの言う通りですぜ。ここにいるのは二年前にこの女のせいで酷い目にやられた連中だ。黙ってろっていう方が無理な話だ』


『だろうねー、俺だって頷かれても困るさ。だけど二年前に西でお前が暴れてくれたおかげでこっちはまだ戦力不足なんだよ。こっちも選り好みしてる場合じゃねーの』


『ああ髪?大分イメージ変わったでしょ?だってあれから二年も経つんだよ、髪もこれぐらい伸びるよ。どう?似合う?』




『丁度二年前、かな。何も言わずにご主人様消えちゃったの』





・・・二年前にも、ましろちゃんがこんな風になったことがあるの?
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