私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ
委員長と皐月でできるだけ上位をキープし、後半の私と瑠璃川で追い込みをかけるという容易な考えながらも安定した構成だ。


「それじゃ決まったことだし、実際に走ってみようか?」


それから何回か当日を想定して走ってみる。


一回、二回、と走る度に改善点がないか意見を出し合う事数回。


「いい出来なんじゃない?」


足の速さも申告通り。順番も問題無いだろう。


「改善できる点はバトンパスぐらいか?」


「ごめんね、あたし受け取るの下手で・・・」


確かに皐月から優里へバトンが渡る時に少々もたついているイメージだ。


問題としてあげる程でもないが今よりもスピードを緩めずにパスが行えればより1位が見えてくるだろう。


「僕はきちんとやってるけど?」


もちろん手を抜いているという事は無い。


状況的に言えば優里がバトンパスの際に走りだすタイミングが噛み合っていないのだろう。


そうなると二人でバトンパスの練習をするのがいいとは思うのだが・・・。


「橘さんごめんなさいっ、パスの練習に付き合ってもらってもいいかな・・・?」


「・・・ご主人様」


「付き合ってあげて?」


私のジャージを引っ張る皐月の頭を撫でながら答える。


「仕方ないから付き合ってあげる」


渋々ながらも頷いた皐月は優里の元へと移動する。
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