私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ
「セコムやめろ」


(ましろん来てからゆうちゃんへの告白とか一気に無くなったよね。色んな意味で)


(この人、自分も人気を集めてる自覚ないんでしょうか)


(自分に好意持ってる人が一定数いるって言っても、は?で済ませちゃいそうだよな・・・)


(ましろは女子からの人気もありそうだけどなぁ)


まぁいいや。それよりもひとまずは応援だ。





ピストル音と共にスタートを切った優里の名を呼ぶ。


男子生徒がいるからか現時点では三位だが女子生徒の中では一番早い。


それにこれはただの短距離ではなくパン食い競走だ。


本領発揮はここからのはず。


しかし・・・、


パンが吊るされている箇所は三つ。


どれもやや高い位置から吊るされている。優里の身長的にどうなのだろうか。


私の心配を他所に優里は一つ目のパンを見つめ、キラリとその瞳を輝かせながら足に力を入れる。


「うお!?一発キャッチ!?」


「食べ物への執着が凄いですね」


「しかも3口で食べ終わってもう移動してる!」


「優里・・・!」


「ましろが凄い速さで拍手してる・・・」


これが拍手せずにいられるか!


そうこうしてる内に優里はどんどん周りから距離を離して行く。


そうなのだ。こいつらが運動神経化け物過ぎて触れる機会が少ないが決して優里は運動ができない訳じゃない。
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