俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
焦げ茶色の髪と瞳の女性はスコットという名で、名刺交換をしてくれた。

外国人の年齢はわかりにくいが、黒見よりも年上に感じる。

目線は頭ひとつ分ほど違い背の高い人だと思ったが、この国では平均的なのかもしれない。明るい笑顔と気さくな口調で、社交的な性格が窺えた。

「それじゃ早速、案内するわね」

「お願いします」

「特に見たいエリアはある?」

「私はマーケティングの仕事をしていますので、同じ部署を見学したいです」

「いいわよ。結構、歩くから覚悟してね。遅刻寸前の時は困るけど、この広さのおかげで運動になるから太らずにすむのは助かるわ」

(いい人だ。広報と言ってたっけ。話し上手で営業職も向いてそう)

笑って話しながらエレベーターに乗り込んだ。

この超高層ビルのすべてのフロアをクライフが使用しているわけではないらしい。三分の一ほどは他の企業に貸しているそうだ。

それでも日本の十倍ほどの規模だろう。なにもかもが桁違いで感心するばかりだ。

「ここがマーケティングのフロアよ」

スタイリッシュな十人掛けほどのテーブルが広いフロアの奥まで連なっている。

その席の四分の一ほどに社員が座り、それぞれの仕事をしていた。

「出社している人は少ないと思っていたんですけど、土曜はお休みではないんですか?」

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