俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
チェーン展開している有名店の看板を見つけてそこにしようと思った時、ふといい匂いがした。

漂ってくる方向へ視線を向けると、ワンブロック先の道路沿いにキッチンカーが止まっている。数人が並んでいて、その車体にはホットドッグが大きく描かれていた。

(ホットドッグもおいしかったよね。どうしよう。両方食べたい)

胃袋のサイズは普通なので両方は絶対に無理である。

迷った末に初志貫徹だとカフェに入ってサラミのピザを注文した。

(おいしい。せっかくニューヨークにきたんだからやっぱりこれを食べないとね)

次にどこへ行こうかと考えながらゆっくりと味わい、食べ終えて満腹の幸せ気分で外へ出た。

ここから数ブロック離れた場所にメトロポリタンミュージアムがある。

ニューヨークの冬は東京より寒く、オフィススーツの上にコートを着ただけのこの服装では長時間外にいられないのでそこへ行こうと思っていた。

十分ほど歩いて観光客で賑わう大きな美術館に到着した。

ひとり旅でも訪れたのだが、館内はテーマごとにエリア別けされていて展示品の数もかなり多いのですべてを見られなかった。その残りの回収作業というべき再訪問である。

芸術にはまったく詳しくないが自分なりに作品を解釈しながら見て歩き、気づけばかなり時間が経っていた。

携帯を出して時刻を確認すると、間もなく十六時になるところだ。

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