俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
(立ちっぱなしで疲れたし、そろそろホテルに行こうか)

ちょうどその時、SNSアプリに黒見からメッセージが届いた。仕事が終わったそうで、どこにいるのかと問われた。

現在地と今から宿泊先のホテルに移動するつもりであることを送信すると、すぐに返事がきた。

【チェックインは一緒にしないといけないから、タクシーでクライフビルまで戻ってこい。着いたら連絡してくれ】

宿泊先の予約をしてくれたのは黒見だ。いや彼の指示で秘書が行ったのだろう。

別の部屋なのだから一緒にチェックインする必要はないと思うのだが。

(デポジットの支払いが二部屋まとめられているとか? それとも経費の申請の都合?)

海外への旅行経験は数回あるが、出張は初めてなのでよくわからない。

それで言われるがままに美術館前からタクシーに乗り、クライフ本社まで戻ってきた。

黒見の携帯に連絡すると、すぐにエントランスから出てきて後部シートの隣に乗り込んだ。

「おつかれさまです」

「つかれるようなことはなかった。ランチをしながら笑って話をしただけだ」

口角が上がっているので本心で言っているのだろう。楽しい時間を過ごした余韻が感じられた。

(米法人のCEOがどんな人なのか知らないけど、黒見CEOより年上で権力や影響力も大きい人なんだよね。緊張せずにランチを楽しめるのはすごい。場数を踏んできたって感じがする)

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