俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
同年代の男性には出せないような威風堂々としたオーラを纏っていると思っていたが、天性のものではなくこれまでの経験があってのことなのだろう。

梨乃も頑張ってきたつもりだが、彼のビジネス人生に比べると努力不足なのかもしれない。

そう思うと単純に尊敬の気持ちが広がった。

「宮内は楽しめたか?」

黒見が聞いてくれたので見学の感想を口にする。

「はい。日本との規模の違いは想像以上でした。まずはマーケティングのフロアを案内してもらったんですけど――」

どういう部署だったかを説明しようとしたが、黒見は知っているので必要ないと気づいた。

「黒見CEOの方がよくご存じですよね。すみません。ちなみにアメリカでお勤めの時は、どの部署に所属されていたんですか?」

「日本にはぴったり相当する部署はないが、こっちの大学卒業後に就職して配属されたのは営業と事業部を合わせたような部署だった。そこに三年。そのあとは企画の仕事をしていた」

米法人のCEOに認められるような功績は企画部で残したものなのだろうか。黒見のアメリカでの働きに興味が湧いた。

「大きなプロジェクトをいくつも成功させたという話は日本で聞いています。先ほど案内してくださったこちらの方には、ミスター黒見は伝説になっていると伺いました」

どのようなプロジェクトなのか詳細を聞きたかったのだが、その前に黒見が不満げに口を挟んだ。

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