俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
「聞き役に回ることが多いので自分についてこんなに語ったのは久しぶりです。黒見CEOは意外と聞き上手なんですね」

「それも意外か。誰の話でも聞きたいと思うわけじゃない。宮内だからだ。帰国してからも時々こういう時間を作らないか?」

鼓動が速度を上げていく。次のデートを想像させる言葉にときめいているせいではなく、今なら聞けそうだと思ったからだ。

グラスに三分の一ほど残っているワインを一気に飲んで勢いをつけた。

「ずっと疑問に思っていたんです。教えてください。どうして私と付き合いたいと思うんですか?」

「決まってるだろ。好きだからだ」

力強い目で一切の照れなく見つめてくる彼に、質問をしたこちらの方が動揺した。

ときめきはいらないと自分の心に言い聞かせ、ワインボトルに手を伸ばして二杯目を注ぐ。

それを三口ほど飲んでから、声に動揺が表れないよう気をつけて質問を重ねる。

「私のどこが好きなんですか?」

いい女気どりのような質問が恥ずかしい。勝手に顔が熱くなるので、耐えきれずに目を逸らした。

少し考えるような間を置いてから黒見が話す。

「宮内が立案したプロジェクトには感心した。あれを聞けば前の会社での実績は想像できる。相当努力していたのだろうということも」

「ありがとうございます……」

仕事ぶりを評価してもらえるのは嬉しいが、質問への答えになっていない。

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