俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
躊躇しているのを黒見に気づかれ、情けない笑みを浮かべた。

「私にハイブランドはちょっと……」

「俺からのプレゼントだ」

支払いを心配しているのかと思ったのだろう。

「ありがとうございます。でも根本的な問題は他にありまして。このブランドの服は私に似合わないと思うんです。若く見られがちな顔ですし、スタイルもよくありませんし」

童顔というほどではないが、初対面の人には第一印象で実年齢より若く言われる。顔の輪郭が丸いせいかもしれない。会話をすればもう少し年齢が上だと気づいてもらえるのだが。

外国人からすると日本女性は若く見えるそうなので、梨乃の場合はいったい何歳に予想されることだろうか。ハイブランドのドレスを着てパーティーに出席すれば、子供がなにを大人ぶってと笑われそうな気がした。

すると黒見が隣に並んで腰に腕を回してきた。

驚いてその顔を仰ぎ見ると、素敵に微笑まれて心臓が波打つ。

「似合うと思ったからこの店に連れてきたんだ。宮内は自分の見せ方を知らないだけだ」

「信じろ」と言われると、不安が薄れて背筋が伸びた。

黒見の言葉には不思議な説得力がある。彼がそう言うのならという気持ちにさせられた。

緊張しながら店内に誘われると、ブランドの服を着こなす大人っぽい雰囲気の女性スタッフが笑顔で対応してくれる。

< 131 / 238 >

この作品をシェア

pagetop