俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
「これからレセプションパーティーがある。彼女に似合うドレスを見立ててくれ。すまないが急いでほしい」

「かしこまりました。どういった雰囲気をお望みですか?」

「大人っぽく。エレガントに」

真顔で堂々と言い切った黒見に梨乃は目を丸くした。

(エレガント。私が……?)

自分から最も遠いところにある言葉のように聞こえたのは梨乃だけで、女性スタッフに驚きはない。色んな客が来るから無理な要望にも慣れているのかもしれないが、内心はどう思っているのだろうか。

梨乃は奥の試着室に案内され、黒見はソファに座って別のスタッフにコーヒー出されていた。

「こちらが似合うと思います」

渡されたのは生地に光沢がある真紅のロングドレスだった。

黒見の言葉を信じていたかったが、ドレスを見た途端に自分には無理だと振出しに戻された。

「素敵なドレスですね。でも私の体形では……」

「大丈夫ですよ。あなたはとても魅力的。このドレスを着ればさらに素敵なレディになれるわ」

(本当にそう思ってる?)

ツッコミたい気分だが、自信たっぷりな笑みを浮かべる女性スタッフに試着室のドアを閉められてしまった。仕方なくドレスを着てみたが――。

体にフィットする生地でスカートはマーメイドラインだ。袖はあるが両肩と背中の生地が大きくカットされていて露出度が高い。

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