俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
昨夜は酔って寝落ちし迷惑をかけたので、これくらいなら平気だとは言えなかった。

ひと口飲んだだけのグラスを通りかかったホテルスタッフに返した。

「さて、挨拶回りだ。すまないがしばらくつき合ってくれ」

「はい」

そういうものだろうと思っていたが緊張する。部外者のようなものなので、なにを話せばいいのかわからないのが不安だ。

その気持ちが表情に出てしまったのか、黒見がフォローしてくれる。

「俺が話を振った時や、相手になにか聞かれた時だけ話せばいい。言葉がわからなければ遠慮なく聞いてくれ。心配するな。俺の隣にいれば問題ないから」

(私、黒見CEOのことを誤解していたかも)

初対面の時は助けてくれたけど、厳しい言葉もかけられた。不機嫌さを隠さず偉そうな態度で、いい印象は持てなかった。

再会してからは強引な彼に振り回されているようで自分には合わない人だと感じていたのだが、今はそう感じない。

気遣ってくれる優しさと頼もしさに胸が高鳴る。

このままでは新しい恋へと踏み出してしまいそうで焦り、急いで交際できない理由を頭に並べる。

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