俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
いつものようにプロジェクトの進捗状況などを富樫に報告して自分の席に戻ろうとすると、木村に小声で呼び止められた。

「ちょっといいですか。たった今、宇津木さんから次回ミーティングの予定が送られてきたんですけど、これも送信先が宮内さんだけ外されていまして。このメール、転送しますね」

「ありがとうございます。助かります」

「一昨日と変わらないということは、まだ話し合えていないんですか? やっぱり僕から言いましょうか?」

「心配かけてすみません。でも大丈夫です。今日中に話すつもりでいますので」

ふたつ離れたテーブルで仕事中の宇津木の背中が見える。

木村に宣言した通り、彼女が帰り支度をしたところで掴まえて話し合うつもりでいた。

それなりに緊張しているが、木村にこれ以上の心配をかけないように小さくファイティングポーズを決めて見せた。

それから自席に戻り宇津木を観察しながらノートパソコンに向かうこと十分ほどで、ついにその時が来た。

「お先に失礼します」

周囲の社員に声をかけ、通勤バッグを肩にかけた彼女がこちらに向かってくる。

梨乃も席を立ち、彼女がドアを出たところで呼び止めた。

「宇津木さん、お話があります。ふたりきりで話したいので、そこのミーティング室までお願いします」

宇津木に煩わしそうな目を向けられたが、真顔を崩さずに続ける。

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