俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
『でも私が守られたくないので』
胸をえぐるような言葉が梨乃の声で頭の中をリフレインする。
「手に入らないのか……?」
独り言を呟くと、ドアの方に爪先を向けていた五ノ森が振り向いた。
「なにが手に入らないんだ?」
「気にしないでくれ。仕事には関係のない」
「ああ、なるほど。宮内さんか」
長年の友人関係にあるので、黒見がらしくないことを言えばすかさず心を読んでくる。
いつものことだが、スルーしてほしかったと顔をしかめた。
返事をする気はなく、マウスを片手に稟議書のチェックを始める。
話しかけるなという気持ちも読んでいるはずなのに、五ノ森が遠慮なく指摘してきた。
「出張で落とすつもりだったのが失敗に終わって弱気になっているのか。お前でも苦戦することがあるんだな」
過去の恋愛ではつき合うまでに悩んだことは一度もない。最初から相手の気持ちが黒見に向いていたからだ。
無言でマウスをクリックすると、クッと笑われた。
「手を貸そうか?」
「情報操作はやめろ」
CEOに就任してから二年ほどは、地位を守るために社内の敵と闘わなければならなかった。
敵とは若い黒見に従うのが我慢ならない重役やその息のかかった社員たちで、黒見の失脚を狙って悪評を流されたりスキャンダルを狙って女性を近づけられたりした。
その敵を排除してくれたのは五ノ森だ。
胸をえぐるような言葉が梨乃の声で頭の中をリフレインする。
「手に入らないのか……?」
独り言を呟くと、ドアの方に爪先を向けていた五ノ森が振り向いた。
「なにが手に入らないんだ?」
「気にしないでくれ。仕事には関係のない」
「ああ、なるほど。宮内さんか」
長年の友人関係にあるので、黒見がらしくないことを言えばすかさず心を読んでくる。
いつものことだが、スルーしてほしかったと顔をしかめた。
返事をする気はなく、マウスを片手に稟議書のチェックを始める。
話しかけるなという気持ちも読んでいるはずなのに、五ノ森が遠慮なく指摘してきた。
「出張で落とすつもりだったのが失敗に終わって弱気になっているのか。お前でも苦戦することがあるんだな」
過去の恋愛ではつき合うまでに悩んだことは一度もない。最初から相手の気持ちが黒見に向いていたからだ。
無言でマウスをクリックすると、クッと笑われた。
「手を貸そうか?」
「情報操作はやめろ」
CEOに就任してから二年ほどは、地位を守るために社内の敵と闘わなければならなかった。
敵とは若い黒見に従うのが我慢ならない重役やその息のかかった社員たちで、黒見の失脚を狙って悪評を流されたりスキャンダルを狙って女性を近づけられたりした。
その敵を排除してくれたのは五ノ森だ。