俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
(エグゼクティブスイートに引けを取らない部屋に住んでるなんて……)

もう驚かないと思っていたのに口からはため息しかでない。

入口から遠い奥がダイニングスペースで、ひとり暮らしなのに八人サイズである。アイランド型の大きなシステムキッチンは白大理石でできていた。

ソファセットは手前側にあり、黒いローテーブルと白いソファは何型と言えない曲線を描き、ラグジュアリーな雰囲気の中に遊び心がある。

フローリングは白とグレーのヘリンボーン柄でラグやカーテン、クッションは藍色だ。

「おしゃれな部屋ですね」

「インテリアはここに引っ越した三年前にコーディネーターに整えてもらった。俺はこういうセンスがないからイメージを伝えただけだ」

(コーディネーターに丸ごとお任せできるなんて羨ましい)

脱いだコートを預かってもらい、勧められたソファに腰を下ろした。黒見はキッチンへ向かう。

「夕食はすんでるか?」

「まだですがお構いなく。食欲がないんです」

「体調を崩しているのか?」

冷蔵庫を開けている彼に心配されて、急いで否定した。

「いえ、元気です。ちょっと精神的なストレスが胃にきたといいますか、食べようと思えば食べられる程度の不調です」

「お前を困らせている元婚約者のせいか?」

(あなたからの連絡がぱったり途絶えていたせいなんですけど)

< 189 / 238 >

この作品をシェア

pagetop