俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~

輝く目を向けられて照れ笑いする。

「前の会社で、類似プロジェクトを企画したことがあったので。それだけですよ」

「謙遜しないでください。宮内さんの噂は聞いています。マネージャーが凄腕のマーケターを引き抜いたと言ってましたので」

「引き抜き? 違いますよ」

木村の勘違いか、それともマーケティング部のマネージャーが人事の報告を聞き間違えたのかわからないけれど過大評価は困る。前職場での功績は梨乃ひとりではなく、チームで成し遂げたことだ。

訂正したいのに木村が熱い眼差しを向けてくる。

「宮内さんについていきます。宮内さんのノウハウを、ぜひ僕に教えてください」

(可愛いだけじゃなく思い込みが激しいタイプなんだ)

「教わるのは私の方なんですが……」

「なにをおっしゃるんですか。僕程度の者が宮内さんに教えるなんておこがましいです」

(僕程度?)

自分を卑下するような言い方に、思わず足を止めて真顔を向けた。

「木村さん、プライドは高く持ってください。自分の価値を信じるんです」

それを教えてくれた人を思い浮かべた時、こちらに向けて歩いてくるダークグレーのスーツ姿の男性が目に入った。

立ち止まって会釈している社員がいたため気になったのだが、地位がありそうだと思うからか常人とは違ったオーラを感じる。

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