俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
「それがね、元カノじゃないみたいなんだよ」
「ん? どういうこと?」
「交際していると思わせるような噂を広めたのが、宇津木さん自身だから」
数年前の話になるが、これから黒見と食事デートだと周囲に言って宇津木が退勤した。
しかしその日の黒見は前々から予定していた接待会食が入っていて、デートというのは嘘だったと思われる。
社内会議後に彼女が話しかけようと近づくと、黒見は一瞥しただけでさっさと会議室を出て行ってしまい恋人の雰囲気ではなかったと話す社員もいたそうだ。
「嘘の噂を自ら流したの?」
「そう。CEOに意識してもらいたくて捨て身の攻めに出たんだよ。結果は完全スルーで、処罰も呼び出しすらない。市原さんが言ってたから間違いないと思う」
(また市原さん?)
情報源としてかなり信用されているようだが、もし本当なら宇津木を哀れに思う。
(嘘をつくなと注意する価値もないと判断されたということ?)
強者のイメージが崩れたおかげか、宇津木に対する苦手意識は少し減った気がした。
「梨乃はどうなの?」
急に矛先を向けられて焦る。
「えっ、私は黒見CEOを狙ってないよ」
どうやら的外れな答えだったようで、ポカンとしてから美波が笑った。
「違うよ。梨乃は誰かいい人がいるの?という意味だよ。プライベートな話を聞いてもいい?」
「ん? どういうこと?」
「交際していると思わせるような噂を広めたのが、宇津木さん自身だから」
数年前の話になるが、これから黒見と食事デートだと周囲に言って宇津木が退勤した。
しかしその日の黒見は前々から予定していた接待会食が入っていて、デートというのは嘘だったと思われる。
社内会議後に彼女が話しかけようと近づくと、黒見は一瞥しただけでさっさと会議室を出て行ってしまい恋人の雰囲気ではなかったと話す社員もいたそうだ。
「嘘の噂を自ら流したの?」
「そう。CEOに意識してもらいたくて捨て身の攻めに出たんだよ。結果は完全スルーで、処罰も呼び出しすらない。市原さんが言ってたから間違いないと思う」
(また市原さん?)
情報源としてかなり信用されているようだが、もし本当なら宇津木を哀れに思う。
(嘘をつくなと注意する価値もないと判断されたということ?)
強者のイメージが崩れたおかげか、宇津木に対する苦手意識は少し減った気がした。
「梨乃はどうなの?」
急に矛先を向けられて焦る。
「えっ、私は黒見CEOを狙ってないよ」
どうやら的外れな答えだったようで、ポカンとしてから美波が笑った。
「違うよ。梨乃は誰かいい人がいるの?という意味だよ。プライベートな話を聞いてもいい?」