俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
よく考えれば黒見に恋愛感情があるかと聞かれる理由はなく、勘違いが恥ずかしい。

「実は交際相手がいたんだけど、二か月前に婚約破棄されたんだ」

「ええっ!?」

次に驚くのは美波の番で、結婚目前でフラれた話をすると目まで潤ませて同情してくれた。

「なにその男、許せない。梨乃、つらかったね。ひどすぎるよ」

「落ち込んだけど、もう平気だよ。強がりじゃなく本当に。私、つらそうに見える?」

パスタとサラダは食べ終えた。フォカッチャに皿に残ったソースをつけながら美味しく食べていると、美波が首を縦に振った。

「見えない」

「でしょ。結婚していたとしてもうまくいかなかったと思うんだ。だから終わってよかった。向こうも結婚前に運命の女性が私じゃないと気づけてよかったんだよ。仕事を辞めたあとだったのが痛かったけどいい会社に再就職できたし、こうして美波と会えたから結果オーライで」

笑顔を向けると感心される。

「さっぱりして前向きで、梨乃は高校の時と変わってないね」

「そう?」

思い出話を懐かしい気持ちで聞く。

高校二年生の時、特に親しいつき合いをしていたのが美波ともうひとりの女子で、三人でお弁当を食べていた。

けれどももうひとりの友人に彼氏ができると、お弁当の時間が梨乃と美波のふたりになった。

< 37 / 238 >

この作品をシェア

pagetop