死の投票
スマホの通知が鳴るたびに、誰かの心が折れていく音が聞こえるようだった。


その夜、村上美咲の部屋で不可解な出来事が起きた。


美咲は一人、自室でスマホを握りしめていた。


昼間の話し合いの結果も空しく、誰もが投票を拒否できない現実に打ちひしがれていた。


スマホに新たな通知が届く。


『次回投票に参加しなければ、ペナルティを適用。』


震える指で「拒否」を押そうとしたが、画面は強制的に投票画面へと切り替わった。


「もう、どうしたら……」


その時、部屋の明かりが激しくちらつき始め、カーテンが風に激しく揺れた。


「や、やめて……」


冷気が肌を刺すように襲いかかり、スマホの画面が真っ黒になった後、白い文字が浮かび上がる。
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