死の投票

教室に鳴り響くスマホの通知音。


桜井綾は、画面に浮かんだ知らないアプリのアイコンを見つめていた。


「The Class――クラス全員に配布された謎のゲームアプリ」


画面をタップすると、無機質な文字が表示された。


『参加ありがとうございます。

このゲームは、生き残りをかけた“命の投票”です。

毎日匿名のアンケートが届き、投票で脱落者が決まります。

選ばれた者は、現実でも死を迎えます。

残り5名になるまで、このゲームは終わりません。』


ざわつく教室。誰もがスマホの画面から目を離せず、恐怖を飲み込めずにいた。


その瞬間、教室のドアが大きく軋む音を立てた。


それは、悪夢の始まりだった――