死の投票
「みんな、急がなきゃ!」佐藤大輔が焦りながら言った。



誰かが、投票を始めなければならない。誰かが犠牲にならなければならない。



綾は深呼吸をして、もう一度画面を見つめた。


彼女の目に映ったのは、友達の顔、笑い声、日常の思い出。


「お願い……誰も選ばないで……」彼女はそう願った。


だが、時間は無情にも刻一刻と過ぎていく。



そして、教室の中で最初の投票が完了した。



画面に赤い文字が浮かび上がる。
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