死の投票
小川悠真は青ざめた顔のまま廊下を駆け抜けていた。


背後からは教室のドアが静かに閉まる音が響く。まるで、外の世界から断ち切られたように感じられた。


「こんなの、ただの悪い冗談だ…」


必死にスマホを取り出すと、画面には赤い文字が浮かび上がっていた。


『脱落者確定。カウントダウン開始』


3…2…1…


その瞬間、校舎全体が一瞬停電したかのように暗転し、悠真の周囲だけが不自然な闇に包まれた。


耳鳴りのような高い音が響き渡る。
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