アーサ王子の君影草 下巻 ~約束の箱庭にて、再び~
守るだけではない。並んで歩く為に強くなる。
胸の奥に静かに灯るもの。その決意はまだ小さくとも、確かに根を張る。
「……すごかったな」
ぽつりと零れた言葉にスズランが、隣で小さく頷く。
「お二人とも素敵で、とてもあたたかくて……強くて……」
言葉を探す様に、少しだけ視線を落とす。
「綺麗でした」
その一言に小さく微笑むラインアーサ。
少しの沈黙。夕の光が二人の間にやわらかく降りそそぐ。ラインアーサは窓の外へと視線を向けたまま口を開いた。
「俺も、、ブラッド兄様みたいになりたい。ちゃんと、自分の国と……大切なもの、全部を守れるように」
その横顔はどこか照れくささを残しながらも、とてもまっすぐだった。
「絶対なれるよ、ライアなら」
スズランの笑顔が綻ぶ。迷いなく紡がれた言葉に、ラインアーサは少し驚いた様に瞳を見張る。
遠くで、祝福の音がまだ響いている。
「ありがとう、スズラン」
二人もまた、未来へと静かに歩き出していた。
──────
───
出発を明日に控えた夜。
王宮の一角は、いつもより少しだけ慌ただしく、それでもどこか和やかな空気に包まれていた。
「明日はついに経つ日なんだね。そうだ、アーサにこれを渡しておこうと思っていたんだ」
そう言ってブラッドフォードが差し出したのは、小さな懐中時計だった。深い色の鉱石がはめ込まれた、静かな光を宿す品。
「これは……懐中時計?」
胸の奥に静かに灯るもの。その決意はまだ小さくとも、確かに根を張る。
「……すごかったな」
ぽつりと零れた言葉にスズランが、隣で小さく頷く。
「お二人とも素敵で、とてもあたたかくて……強くて……」
言葉を探す様に、少しだけ視線を落とす。
「綺麗でした」
その一言に小さく微笑むラインアーサ。
少しの沈黙。夕の光が二人の間にやわらかく降りそそぐ。ラインアーサは窓の外へと視線を向けたまま口を開いた。
「俺も、、ブラッド兄様みたいになりたい。ちゃんと、自分の国と……大切なもの、全部を守れるように」
その横顔はどこか照れくささを残しながらも、とてもまっすぐだった。
「絶対なれるよ、ライアなら」
スズランの笑顔が綻ぶ。迷いなく紡がれた言葉に、ラインアーサは少し驚いた様に瞳を見張る。
遠くで、祝福の音がまだ響いている。
「ありがとう、スズラン」
二人もまた、未来へと静かに歩き出していた。
──────
───
出発を明日に控えた夜。
王宮の一角は、いつもより少しだけ慌ただしく、それでもどこか和やかな空気に包まれていた。
「明日はついに経つ日なんだね。そうだ、アーサにこれを渡しておこうと思っていたんだ」
そう言ってブラッドフォードが差し出したのは、小さな懐中時計だった。深い色の鉱石がはめ込まれた、静かな光を宿す品。
「これは……懐中時計?」