この恋を実らせるために

腰に手を回され歩かされる。

玄関も広くて圧倒されていると奥からお母さまと思われる女性が現れた。

「いらっしゃい。待ってたのよ」

「ただいま。母さん」と達也さんが言うとお父さまらしい人まで出迎えてくれた。

「いらっしゃい。かわいらしいお嬢さんだね」

「こんばんは。堀田知春と申します」

「こんなところではなんですから、上がってちょうだい」

「あのこれ、皆さんで召し上がってください」

私は手に持っていた菓子折りを渡すと「あら、ここのチーズケーキ。私が好きなお店だわ」とお母さまはにこやかに笑ってくれた。

もちろん達也さんが選んだのだから、お母さまの好物なのはわかっていたけど、喜んでもらえてホッとする。

達也さんの実家は応接間も豪華で圧倒されたが、お父さまとお母さまは私を受け入れてくれたようでひと安心した。

達也さんの実家は名前を知らない人はいないという有名な不動産会社だった。その名前を聞いた私は、達也さんが住んでいるあのマンションの意味を理解した。

達也さんには結婚されているお兄様とお姉様がいるらしい。今日はお会いできなかったけど、仲良くしてもらえたら嬉しいな。

達也さんのマンションに着いて中に入ると想像通りに広いお部屋だった。

2人でソファに座りワインの入ったグラスを傾ける。

「後は知春のご両親に挨拶するだけだな。式はいつにしようか。先に入籍だけする?」

「達也さん、私の親に会ってもいないのに気が早すぎです」

「それって知春のご両親に認めてもらえないかも、ってこと?」

「うーん、どうでしょう? もし、反対されたらどうするんですか?」

「認めてもらえるまで頑張るだけだよ。知春とずっと一緒にいたいからね」

ニコリと笑顔で答える達也さんに寄り添い、私も答える。

「私も達也さんとずっと一緒にいたい。だから、どんなことがあっても乗り越えていきます」

「ずっと一緒に」と今ここで誓いあう。見つめ合うと自然と唇が重なった。

< 43 / 43 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

「好き」の2文字が言えなくて

総文字数/30,270

恋愛(オフィスラブ)33ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
知り合ったのは私が小学生の頃 彼は王子様みたいで、ひと目で恋に落ちた。 ずっと憧れの人で大好きだけど やっぱり、私は妹分だと思うと 私から気持ちを伝えるなんてできない。 村井 麻莉亜(むらい まりあ)23歳 ✕ 三上 悠貴(みかみ ゆうき)29歳 初めて会ったのは俺が高校生の時 大きな瞳のかわいい子で、 大事に見守り育ててきた。 ずっと兄のように面倒をみてきたから、 俺から好きだなんて言えないよ。 想いを伝えるって、難しい……。 …❉…❉…❉… «編集部のオススメ作品に選んでいただきました。ありがとうございます。……2024.5.21»
キスだけでは終われない

総文字数/64,922

恋愛(純愛)129ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
私変わります。 引きこもりと地味な暮らしはやめます。 27歳。  彼氏いない歴=年齢 高梨 香苗(たかなし かなえ) あの人から逃げることしかできないと思っていました。 あの場から逃げ出した私を探してくれますか? そして、もう一度キスしてくれますか? ------------------------------------------------ アフターストーリー『やっぱり…キスだけでは終われない』も一緒にお読みいただけると嬉しいです。 よろしくお願いいたしますm(_ _)m
イケメン御曹司は恋に不慣れ

総文字数/26,917

恋愛(純愛)70ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
一目惚れだった、って言ったら信じるか? 私のこと好きだなんて信じられません。 だって私、男運ないですから。 怖い人だと思っていたはずなのに いつからそんなに優しくなったの? 川越 ひまり 25歳 かわいいと言われるけれど、 彼氏ができないレストランスタッフ ✕ 佐伯 浩介 30歳 財閥系御曹司なのにレストランオーナー 女と真剣に付き合う気がない捻くれ者 〜キスだけでは終われない〜に少し登場していた浩介です。 そちらもお読みいただけると幸いです。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop