代理お見合いに出席したら、運命の恋が始まりました~社長令息は初心な彼女を溺愛したい~
「ファンの方だったんですね! 光栄です」
八尋は明るい顔になる。
「俺は玖苑の兄の、西条 八尋です。公には本名を出していなくて……。見合いのときは、玖苑を身代わりに行かせるなんて形にして、すみませんでした」
説明して、玖苑とよく似た顔で、ふわっと笑った。
「えっ、あ、はい、いえ……」
一華はもう、大混乱だろう。
目がぐるぐるになりそうな顔で、なんとかといった様子で答えている。
七海は彼女の心情を察して、大いに後悔した。
あまりにも衝撃が強いだろう。
でも八尋が言ったのは、お礼だけではなかった。
「あの、一華さんは、アトリエ鈴城様に所属の『大平さん』ですか?」
まったく違うことを言われて、一華は混乱の中でも、不思議そうな顔をする。
「あ……はい。そうです……」
『アトリエ鈴城』とは、一華が働いている華道教室だ。
急に仕事の話と、自分たちの名字を持ち出されて、七海も不思議に思った。
「やっぱり! 二ヵ月くらい前のことなんですけど、岩田ホールのセッティングをしてくださいましたよね? あのとき、あそこで仕事の交流会があったんです」
八尋は嬉しそうな顔のまま、説明していく。
「え……あ、あそこ、で?」
一華もしどろもどろながら、受け答えをした。
八尋は明るい顔になる。
「俺は玖苑の兄の、西条 八尋です。公には本名を出していなくて……。見合いのときは、玖苑を身代わりに行かせるなんて形にして、すみませんでした」
説明して、玖苑とよく似た顔で、ふわっと笑った。
「えっ、あ、はい、いえ……」
一華はもう、大混乱だろう。
目がぐるぐるになりそうな顔で、なんとかといった様子で答えている。
七海は彼女の心情を察して、大いに後悔した。
あまりにも衝撃が強いだろう。
でも八尋が言ったのは、お礼だけではなかった。
「あの、一華さんは、アトリエ鈴城様に所属の『大平さん』ですか?」
まったく違うことを言われて、一華は混乱の中でも、不思議そうな顔をする。
「あ……はい。そうです……」
『アトリエ鈴城』とは、一華が働いている華道教室だ。
急に仕事の話と、自分たちの名字を持ち出されて、七海も不思議に思った。
「やっぱり! 二ヵ月くらい前のことなんですけど、岩田ホールのセッティングをしてくださいましたよね? あのとき、あそこで仕事の交流会があったんです」
八尋は嬉しそうな顔のまま、説明していく。
「え……あ、あそこ、で?」
一華もしどろもどろながら、受け答えをした。