コイ、アイ。
#2
私の父は短気で極端だった。
テレビを見ながら「犯罪者は全員死刑だ」とか、白黒つけないと気が済まない性格だったらしい。
アルコールの多量摂取のせいで肝臓を悪くして、早々に亡くなったけれど。
そんな私は今、目の前に素っ裸で嬌声を響かせている女をじっと見つめていた。
なんだ。
大翔にとってのイチバンじゃ、なかったんだ。
「…え、あ、奈津、」
「お取り込み中失礼しましたね」
口から出た声は思った数倍冷たかった。
私、意外と冷静じゃん。
「さよなら、大翔」