この恋は偶然?いや運命です!
店員が次の料理を運んでくる。

 「こちら、だし巻き卵と枝豆です〜」

 ふわふわの卵が、出汁の香りとともにテーブルに並び、枝豆の緑が彩りを添える。

「白ワインと赤ワイン1つずつを、タブレットで注文頼んでいい?」

 ……分かった。

 俺も、ビール入れるから、
 一緒に頼むよ」

「陽くん、頼んでくれてありがとうねー!
 優しいんだね、陽くんって」

「……そう見える?
 いつでも誰にでも優しいわけじゃないよ、俺」

「そういうこと言うと、期待しちゃうじゃん」

 まどかが、つばさの肩を肘で小突いた。

いい感じじゃん?とでも言うかのようだ。

 どのテーブルも、話が盛り上がっていた。

すみれと氷川は、最近観た映画の話で盛り上がっていた。

 映画や本の話題は、すみれの方が饒舌に話している割合が多かった。

  しかし、ゲームの話になるやいなや、その割合は逆転した。

「氷川くん、RPGやるんですね。
 私、育成とかどうしても飽きちゃうタイプで。

 逆転裁判とか、レイトン教授とかは全作プレイ済みなんですけどね」

「新しく出るポケモン、初心者でも遊びやすくなってます。
 教えるので、一緒にどうですか?

 タイプ相性も考えなくちゃいけないし、進化させるタイミングで覚える技も変わったりする。

 そこの見極め、河野さんは上手な気がしてます」

「そこまで言うなら、やってみようかな!
 LINE、教えてよ」

 
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